アサイコンピュータサービス

79回目 システム化について歴史話

IT業界の成長裏話

ITシステムなくして企業経営を行うのは、弓矢でもって戦車に向かうよう なものでよほどの幸運でもなければ太刀打ちはかないません。 ただし、システム設計はお金を支払えばミラクルが起こるといったものでは なくて、その前に正しく「仕事」が設計されておりその目的とプロセスが規 定されておりかつ把握されていることを必要とします。
しかし、このことを多くの経営者はよく理解しておらず、あたらなくてもよ い非効率でムダな作業が行われて利益をドブに捨てています。 今回は、塾長である浅井氏が「業務のITシステム構築」についてイメージ づくりしてもらうために、本筋とは少し離れますが自身がかかわってきた業 界の成り立ちについて「よもやま話」をいたします。

<IT業界の企業成長の事例> ソフトバンクの孫さんが英半導体設計大手のARM(アーム)を3.3兆円 で買収したり、ポケモンGOが爆発的な人気商品になりソニーのVR(仮想 現実)対応のPlayStationが売り出し前から即完売になるなどIT業界は 新しい商品が目白押しのように登場してきております。 それらはほとんどが成長の間違いない分野の商品であるように思われます。

専門的になりますがIoT(モノのインターネット)・VR・AR(拡張現 実)・AI(人工知能)・Robotなどから生み出されてくる商品です。 私も今その中の分野をビジネスにしようと必死に考えている最中ですが、今 回はもっと泥臭いIT業界成長のお話をさせていただきます。
私がコンピュータ会社に就職したのは1975年オイルショックの翌年で景 気が少し悪くなりだした時でした。 コンピュータ業界は景気の影響をあまり受けずに成長し続けていました。 同業者の中には1年で社員数が倍になるという大手コンピュータ会社もあり ました。 私が就職した会社では、入社する前は株価5000円の自社株で家を買った 人が何人もいたといったおとぎ話のような噂を聞きました。

私が入社して2年後大きな変化がやってきました。 コンピュータの品質が上がり壊れなくなり、技術の仕事がなくなり大量の人 間が営業・システムに移らざるを得ない時代になりました。 私も営業に移ったおかげでコンピュータ業界の営業がよく分かりました。 大手の金融を担当しましたので、リプレース(交換、取換え)市場しか残っ ておりませんでした。
数年前の金融営業はほとんど競合なしで、お客様が営業が来てくれるのを待 っていてくれた非常な売り手市場だったという話を先輩から聞きました。 数年で状況が激しく変わる業界で、コンピュータは年々性能が倍々になり価 格が半減するすさましいデフレ業界です。
そこで売上をあげるために、今までハードのおまけだったのをソフトを有償 化していきました。 お客さんも初めは抵抗されましたが、だんだんとソフトの有償化があたりま えになってまいりました。

金融に関しますと、普通預金のオンラインが稼動すると次にお客様が必要と する商品がありません。 そこで営業が知恵を絞って次は定期預金、次は通知預金のようにどんどんシ ステム・ソリューションを提案し受注につなげていきました。 私の会社は外資系の会社でしたが、金融システムに関しては国産のコンピュ ータメーカーでは当時はまだ実績があまりなかったのです。
国が日本の企業を育成するために、かなりの金額の補助金を出していました。 その結果地方銀行のユーザーがだんだんと国産の会社にリプレースされてし まいました。 そのような中で私のいた会社は他社にない商品を開発してリプレース(交換、 取換え)していました。
このような状況のなかで私は会社を退職して中小企業向けのシステム会社を を立ち上げて、いろいろな試行錯誤の経験を積んで今日に至っています。

物語られているIT業のミッション

今外国のコンピュータ会社の営業の物語を読んで昔を思い出しましたので、 感想をのべさせていただきます。 ERP(コンピュータを利用して情報を統合化し、経営を支援するためのシ ステム)を開発して販売している会社の話です。
従来の製造業向けの開発ソフトは、コストが高くて長期の開発期間がかかる 商品でした。 そんな事情の中で、製造業のプロセスをモジュール(機能部品)化し汎用性 をもたした一塊にパッケージにしたために価格は従来の商品に比べて10分 の1で開発期間も非常に短縮されました。

大手製造業がほとんどこの商品を導入するようになりこの開発会社も毎年驚 異的な成長を遂げることができました。 そんな中で、ターゲットになる会社にほとんど行き渡り成長の度合いが鈍く なってきたのを感じ出して行きました。
毎年発表する投資家に対しての説明で、成長が落ちてきた数字を発表すれば すぐに資本を引きあげられ株価が下落するのが分かっています。 社長はどのようにすればその危機を乗り越えることが出来るかを必死で考え ております。

私の会社と取引していた会社が上場し、その経営者と話したときに次のよう に話されていたのが印象に残っております。 「毎年売上を20%以上アップしないと、機関投資家とくにアメリカの投資 家から手を引かれるのが怖くて毎日寝れない。」そんな話を聞いて上場する ということは大変なものだと分かりました。 この物語の社長も、おそらく同じような不安で日々過ごされているのではな いかと思います。

話は、一番のユーザーから「すぐに来るように。」というクレームがあった ことから展開して行きます。 行ってみると、その一番のユーザーの社長が悩んでいるのでした。 先日の役員会議で、ERPに対する投資の費用対効果が本当に出ているのか という意見があり即答できなかったとのことです。
今までERPのユーザーからそのような質問はなく、問題点を解決するソリ ューションを開発するのがわが社の役割であり、利益が出ているかどうかは お客様の問題だという認識でした。
自社だけでは、このユーザーの質問に答えることができないのでコンサルタ ント会社に依頼して一緒に検討していきました。 問題点は、ユーザーの考え方に認識不足があるので説得の必要性があるのだ という結論に達しました。
では、コンピュータ会社として何が提案できるのかを考えていきました。 この会社のERPに満足している会社の話を聞くと『ERPに対して満足し いたのではなくて結果として利益が計上できた。』ことに満足していること が分かったのです。
製造と会計がうまく連動していることが分かったのです。 早速、会計のERPの会社を買収して、その商品を従来の商品に統合して販 売する提案がなされました。 そうして、『顧客の真の要望』を満たす商品をつくることができました。 そのような訳で、うまく成長路線に乗っていったというお話です。
ここで語られている話は、アメリカのとある企業の出来事だということです が、手繰って行けば名前を明確に判断できる話です。 IT業界にいる私としては、事実話なのでことのほか身につまされるものが あります。
そこから学べることの一つは、お客様のクレームと自社の売上低下にともな う危機感から新しい商品のイノベーションが行われることです。 もう一つはお客様のクレームもお客様が求めている商品も、すべてお客様目 線でお客様が欲しいものしか売れないという経営の原則です。 気がついて見ると、これが経営学者の言っている「イノベーション」や「マ ーケティング」であると気付かされる次第です。

ITソリューションのご提案

私浅井からの皆さまへのご提案を行います。 これが初めてのPRにもなると思います。 弊社のホームページのタイトルはオーダーソフトによるコスト削減です。 URLは、http://asaic.co.jpです。是非ご覧ください。
私どものACS(株式会社アサイコンピュータサービス)の30年は、IT 業界の価格破壊の歴史とともに歩んで来たとも言えます。 創業の始めから、お客様に合ったシステムを共に考えつくってまいりました。 また、最新の技術をいち早く取り入れ大手コンピュータ会社にはできないコ スト削減を提案しております。
今、マイクロソフト社のクラウド(Azure)を使って事務所からサーバーを なくしてネットワーク等の維持費を低減しております。 社員30名の製造業の基幹システムにあっても、わずか月額500円で運用 をしております。 常に最新のサーバー・OS・データベースが使え、クラウドの特徴としてセ キュリティの心配がほぼ皆無と言えます。

私が自身のミッション(使命)として思っているのは『お客様の苦労に寄り 添い共に感動する。』ということです。 今、お悩みの貴社の独創性な業務プロセスを共に考えて、中小企業向けER P(コンピュータを利用して情報を統合化し、経営を支援するためのシステ ム)として完成させます。
当社は、どのような要望にも対応できるスタッフとマネジメントの専門家と も連携を行っているので新たなご提案ができます。 通常の業務効率化のご支援もできますが、特に新たな強みを構築する貴社の 要望に応えることを喜びとします。
今も新しい技術をお客様に提案すべく研鑽しております。 一緒にお客様や社会に貢献できる新たものを創り上げて、共に感動できるこ とを願っています。 取りあえずは、気軽に興味がある方は当社へメール等でご連絡ください。

≪アベノ塾≫ URL:http://abenoj.jimdo.com/